レタイトナイト

生きるための旅に出よう。力を持たざる者たちによる「居場所発見」ファンタジー!

●作品紹介

海に挟まれたこの地には、4つの国があった。人々はその土地ごとに、さまざまな暮らしを送っていた。
北方の国レタイトの集落に住む少年・カンカンは最近、どうも納得がいかない。「自分の町の誰も買えないものを作るようなことは、なんかおかしい気がする」。
生活に苦しむ人々や、町に漂う閉塞感を感じていたカンカンはある日ふと、外の世界に出てみよう、と考えたのだったーー
生きるための旅の出よう!力を持たざる者たちによる「居場所発見」ファンタジー!

【お知らせ】”個性”を考えるWebメディア「うにくえ」にて香山哲さんのインタビューが公開されました!
『レタイトナイト』漫画家に聞く。私たちが旅に出る意味
https://unique.kaonavi.jp/2941/

●登場人物

ザイ地域
世界の中にある一地域。南北を海に挟まれ、ウー・レタイト・ドンデ・ガベルランドの4国で構成される。地域の外側には広大な世界が広がっているが、その情報が入ってくることはほぼない。
カンカン
レタイト国の集落・テンに住む少年。貧しい村に違和感を感じ、叔父のマルさんを追いかけるように旅に出る。特技はないが、持ち前の好奇心と慎重さでなんとか旅を続けている。学校で習うくらいの魔法なら使うことができる。
マル
カンカンの叔父さん。わけあってカンカン一家とテンの集落で暮らしていたが、ある日手紙を残し旅に出てしまった。国境の大都市・中轄(ちゅうかつ)にたどり着く。「フラー」と呼ばれる集団を探している。初歩的な魔法なら使うことができる。
ヌリ
マルさんがタタトの交易所で出会った魔法道具商。南に向かって移動している。行商のため周辺地域の情報に詳しい。
シシ
「氷山の民」と呼ばれるザイ地域の少数民族。タタトの安食堂「フメンカダ」に来る客を勝手に歓待している。
トス
サンダンと呼ばれるウー国原産の家畜の一種。亀のようだが少し違う。氷山の民の占術「面道」により「トス」と名付けられる。体は丈夫で小さな荷を運ぶことができる。無人夜警が苦手なようだ。
リー
テンの集落にいるカンカンの同級生。学業優秀のため将来は「学院」に行くことを目指して村で勉学に励んでいる。
魔法
古来より様々な魔法が考えだされ活用されている。生活に密着しているため学校教育に取り入れている地域もある。魔法の使用には自然界の鉱物から作られる魔法結晶が必須であり、その純度や大きさによって等級が決まっている。結晶の種類は様々であり非常に奥が深い。
無人夜警
魔法を動力とする害獣対策のカカシ。強力な獣に対抗できる新型も開発されたりしているが値段も高い。

作者プロフィール

香山哲

1982年兵庫県生まれ。漫画家、イラストレーター、ゲームクリエイター、ライター。信州大学理学部生物科学科卒、神戸大学大学院医学系研究科中退。2017年、『心のクウェート』にてフランス・アングレーム国際漫画祭オルタナティブ部門ノミネート。2020年、『ベルリンうわの空』(ebookjapan)にて、宝島社「このマンガがすごい!2021」オトコ編第10位、第24回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品に選出。ドイツ、ベルリン在住。