レタイトナイト

生きるための旅に出よう。力を持たざる者たちによる「居場所発見」ファンタジー!

●作品紹介

海に挟まれたこの地には、4つの国があった。人々はその土地ごとに、さまざまな暮らしを送っていた。
北方の国レタイトの集落に住む少年・カンカンは最近、どうも納得がいかない。「自分の町の誰も買えないものを作るようなことは、なんかおかしい気がする」。
生活に苦しむ人々や、町に漂う閉塞感を感じていたカンカンはある日ふと、外の世界に出てみよう、と考えたのだった。
生きるための旅の出よう。
力を持たざる者たちによる「居場所発見」ファンタジー!

●登場人物

カンカン
レタイト国の集落・テンに住む少年。叔父のマルさんを追いかけるように旅に出る。特技はないが、持ち前の好奇心と慎重さでなんとか旅を続けている。学校で習うくらいの魔法なら使うことができる。
マルさん
カンカンの叔父さん。わけあってカンカン一家と暮らしていたが、ある日手紙を残し旅に出てしまった。レタイト国境の都市・中轄(ちゅうかつ)にたどり着き、生活しているようだ。基礎的な魔法なら使うことができる。
ヌリ
マルさんがタタトの交易所で出会った魔法道具商。南東の砂漠に向かって移動している。中轄でマルさんと再会した。行商のため周辺地域の情報に詳しい。魔法が使えるかどうかはわからない。
シシさん
「氷山の民」と呼ばれるザイ地域では少数の民族。タタトの食堂・フメンカダに来る客を勝手に歓待している。
トス
サンダンと呼ばれるウー国原産の家畜の一種。氷山の民固有の占術・面道により「トス」と名付けられる。体は丈夫で小さな荷を運ぶことができる。無人夜警が苦手なようだ。
リー
テンの集落にいるカンカンの同級生。学業優秀のため将来は学院に行くことを目指して勉学に励んでいる。

作者プロフィール

香山哲

1982年兵庫県生まれ。漫画家、イラストレーター、ゲームクリエイター、ライター。信州大学理学部生物科学科卒、神戸大学大学院医学系研究科中退。2017年、『心のクウェート』にてフランス・アングレーム国際漫画祭オルタナティブ部門ノミネート。2020年、『ベルリンうわの空』(ebookjapan)にて、宝島社「このマンガがすごい!2021」オトコ編第10位、第24回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品に選出。ドイツ、ベルリン在住。